特撮大百科DREAMS

提供元C社の優しさ()とやら故に最新作の御紹介は基本困難としておりますが、業界屈指のクオリティとバイタリティを誇る【特撮大百科】シリーズから年代問わずランダムに選んでのレビューをメインとする個人的趣味全開のオタク系ブログです。毎月5の倍数日の更新を心掛けております。

地底怪獣バラゴン白根ヒュッテ襲撃【強化復刻版】



今回御紹介いたしますのはこちら。

ゴジラオーナメント特撮大百科COMPLETEシリーズから映画「フランケンシュタイン対地底怪獣」より

『地底怪獣バラゴン白根ヒュッテ襲撃【強化復刻版】』

です。


劇中、幾つものヒュッテやバンガローが立ち並ぶ日光白根山。
そんなとある夜、数多くの若者達がこの地に集い、軽快な音楽に乗って歌い踊り熱気に満ちた盛り上がりをみせる中、地震の様な揺れが発生する。
突然の事に戸惑う者が続出する次の瞬間、咆哮と共に地底怪獣ことバラゴンが山肌を突き崩してその姿を露わとする。

そしてその喧噪に引き付けられたか、自らの飢えを満たすべく若者達が集合しているヒュッテに狙いを定めこれを強襲。
巨体を活かした猛撃にヒュッテはひとたまりも無く木っ端微塵に崩壊し、尚も暴れ狂うバラゴンを前に、命からがら脱出するも悲鳴と怒号を飛び交わしながら恐慌状態で逃げ惑うしか出来ない若者達。

やがて夜明けを迎え、白根山の異変を聞いた警察や関係者らが調査に訪れるも、かつての素朴な面影は跡形も無く無惨に壊滅した憩いの山中に、生存者は一人もいなかった……。


本作ではその全貌を明らかにすると同時に、新怪獣としてのアイデンティティを打ち立てるが如く、迫真の破壊力と凶暴さを持ってまざまざとアピールしてみせた、初代バラゴンの白根山蹂躙シーンを装い新たに造型化しております。

後発での登場作品では何かと不遇な扱いの多いバラゴン。
この初代も本来予定されていた、フランケンシュタインの対戦相手であるゴジラの代役として作られた怪獣なのは有名な話ではないでしょうか。

しかしそんなイメージを一気に払拭して、東宝特撮指折りの人気怪獣へと成り上がった要因はやはり、爬虫類よりむしろ哺乳類を思わせる愛嬌ある容姿と小柄なサイズ。
それでいて直截描写は無くとも見た目に反する残忍性を存分に奮った、東宝初の人喰い怪獣と言うギャップの大きさが、バラゴンの不動の人気と個性を確立させたはずです。

よってそれを最も具体的に象徴する衝撃の場面を再現した同オーナメントが、こうしてリメイクの機会を得るに至ったのも、また必然なのも事実。
10年ぶりと言う歳月を経てのリリースもまた、ファンからの再販リクエストに一層の技術力を持って応えられる、満を持しての自信の表れなのかもしれません。


本作の構成そのものには目立った変化はありませんが、バラゴン本体は新たに

・ゴジラオーナメント特撮大百科
『地底怪獣バラゴン1965』

の原型を改造して使用。
ちなみに旧版もゴジラオーナメント特撮大百科DELUXEでの二足直立バラゴンを流用しておりました。



然れど今回は更に熟練度が増した原型を使っている事もあってか、ヒュッテを粉砕するバラゴンの豪快な躍動感も目に見えて倍増。
基となったバラゴン1965と見比べても、身体を僅かに持ち上げたポーズへと変更し微調整を加えただけで、ここまで冴えたオリジナリティを出せるのも毎度さすがの仕事ぶりです。

バラゴンによって破壊されるヒュッテも、周囲に飛散する瓦礫パーツを臨場感満載して追加。
より凄惨さの増した劇的な情景は、否応なしに強化の冠に恥じぬ研ぎ澄まされた製作意欲を明確に宿らせ、こちらもその熱意につい酔いしれてしまいそうです。

 

なお旧版では簡単な組み立てが求められましたが、本作では始めからバラゴンとヒュッテを一体化させてあるのも、さり気ない変更点かもしれません。

十年一昔とはよく言ったもの。
ノスタルジーとフレッシュを兼ね併せた再販品の佳作として、バラゴンの獰猛な精悍さを雄弁に形にした、今回も実に見所ある仕上がりです。
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テーマ:特撮 - ジャンル:サブカル

  1. 2017/11/20(月) 00:18:05|
  2. ゴジラオーナメント特撮大百科
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GODZILLA怪獣惑星



いよいよ冬の本格的な始まりを見せ始めた11月半ば。
寒さが大の苦手な私にとって実に憂鬱な季節の到来でもあります。

何より今シーズン一番の急激な冷え込みに、今朝は震えながら目覚めた方も多いのではないでしょうか?


しかし今朝の私は別の意味で奮えながら、寒さよりもむしろ熱さを意識して目覚める事となった本日。

そう、今日11月17日は昨年の「シン・ゴジラ」公開直後の製作発表と同時にファンの間で衝撃が走った、話題騒然のゴジラシリーズ最新作にして、国内初の長編アニメーション映画でもある

・「GODZILLA怪獣惑星」

待望の封切り日。 

こんな大切な日に寒いだの冷え込むだの言ってられる筈もなく、今回も仕事を休んでハイテンションで映画館へと直行。
道中トラブルにも巻き込まれず、個人的な映画鑑賞のポリシーとしている、一番乗りでの初回の鑑賞を無事決め込んできました。

しかしさすがに平日の朝とあって他の来場者は疎らかと思われましたが、それでも最終的には客席の三分の一程を埋め、相変わらず高知県内でのゴジラ人気の高さが実感でき、上映前から何とも言えぬ高揚感が実に心地良かったです。


同映画は上記の通りシリーズ初のアニメ作品と言うのが最大の特徴で、更に全3部作構成の壮大なストーリーによるこれまでの作品に捕らわれない、全く新しいゴジラの世界が描かれる事がすでに確定。
その第一章となるこの「怪獣惑星」も監督や脚本に

・瀬下寛之氏
・静野孔文氏
・虚淵玄氏

と、まさに誰も見たことない新たなゴジラ像を構築するに相応しい、アニメ業界の名だたる実力者達を起用。
声優や製作スタッフも錚々たるメンバーが揃い、これだけでゴジラの歴史に大きな一石を投じるであろう、このアニメ版への並々ならぬ強い意気込みが伝わってきます。

そんな「GODZILLA怪獣惑星」ですが、本作のあらすじはこんな流れとなっております。

20世紀末、地球環境の急激な変化を起因に突如出現すると、全世界への襲撃を始めた数多くの巨大生物「怪獣」。
甚大な人的被害を出しながらも人類はこれに対抗し続けるが、やがてそんな怪獣すらも容易に駆逐する更なる脅威「ゴジラ」が出現。

その絶望としか形容しようがない圧倒的過ぎるゴジラの力の前に、打つ手無くした人類は遂に地球を脱出して他惑星への移住を決断するしかなかった。

しかしそれも長い航海の中で、生存が望める惑星が見つけられず頓挫。
滅亡寸前の人類は最後の手段として、亜空間航行を駆使しての地球への帰還を目論むも、その影響で到着したのはすでに2万年もの時間が過ぎた地球であった。

生態系の頂点をゴジラとする……。


ネタバレは可能な限り控えるつもりですが、発端となる展開の印象は「ゴジラファイナルウォーズ」をより苛烈さを加え掘り下げてみたと言った感じでしょうか?
またこれまでに増してのSF色の強さも特徴と言えます。
それに伴い「シン・ゴジラ」とは違った意味で、ゴジラではあまり聞き慣れぬ複雑なSF用語も多数登場するので、途中で理解追いつかず混乱しかねない場面もあります。
それでも背水の陣で挑む主人公達人類と、無敵の究極生物ゴジラとの地球の覇権を賭けた息もつかせぬド迫力の攻防戦は、これまでのゴジラ作品に勝るとも劣らず観てるこちらもアドレナリン全開の興奮間違いなしです。
テンポ良い見易さに纏めた89分の上映時間も物語の盛り上がりに欠かせぬ要素となっています。

しかもこれでまだ3部作の序章である事も、大きな驚きとなるかもしれません。


また本作の要にして一番の賛否点となっていますアニメ描写ですが、これは是非実際に個々の目で判断してもらいたいと思います。

少なくとも私は坂井孝行先生の漫画版ゴジラを愛読して育った世代もあってか、今回のアニメ化も抵抗はほぼ皆無で、昨年に引き続き型に縛られず「ゴジラ」と言う稀代の国民的人気ジャンルに秘められた可能性の開拓に、特撮に無いアニメーションならではの映像演出で挑む本作も、素直に心からの感銘と感動と共に受け入れています。

何より今日私が劇場で観たのは紛れもなく、アニメーションで描かれ設定も大きく変われどなお真髄は不変な、私が長年愛して止まぬ怪獣王ゴジラそのものであったのでそれも必然です。

冒頭でお馴染みの東宝ロゴが写し出されなかったのはちと残念ではありましたが……。

ちなみにこの「GODZILLA怪獣惑星」もエンドロール中の離席は絶対に厳禁で、より映画をディープに楽しみたい方には人類敗北までの経緯を詳細に綴った前日談的ノベライズ版


「GODZILLA怪獣黙示録」

もお薦めします。


なおこれが今回の鑑賞での戦利品。






『アニゴジボトル』もさることながら、来場者特典の『アニゴジケシ』が、やはり世代的に実にノスタルジックな気持ちに駆り立ててくれます。

そして2018年5月シリーズ第2章



「GODZILLA決戦機動増殖都市」

公開。

また毎年ゴジラシリーズの最新作が観られる。
これこそが世代問わずファンにとって、切実な願いであり最大の喜びであるはずです。


あと高知県民として明日公開のこちらの映画も併せてお薦めしておきます。


テーマ:特撮 - ジャンル:サブカル

  1. 2017/11/17(金) 18:58:55|
  2. その他
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暴龍アンギラス1968



今回御紹介いたしますのはこちら。

ゴジラオーナメント特撮大百科シリーズから映画「怪獣総進撃」より

『暴龍アンギラス1968』

です。


劇中、20世紀末の小笠原諸島に作られた【怪獣ランド】にて飼育されている怪獣の内の1頭として登場。
当初は他の怪獣達と共存し島内にて平和に暮らしていたものの、地球侵略を企むキラアク星人によって島のコントロールが奪われた事で事態は急変。

怪獣ランドから駆り出されキラアク星人の支配下に置かれた怪獣達は、次々と世界各国の主要都市を襲い、アンギラスもまたキラアクの前線基地が伊豆半島に建造されていると言う偽りの情報に騙され乗り込できた防衛軍を、ゴジラと共にその圧倒的な猛威で一蹴してしまう。

しかし地球人が再び怪獣達のコントロール権を奪取してからは、キラアク星人の野望を打ち砕く為の最高戦力として、怪獣ランドの仲間と一緒に富士山麓に集結。
やがて怪獣達による同地に建造された地下基地への討ち入りが開始される。

そしてアンギラスはゴジラやゴロザウルスと並ぶ主力となって、得意の俊敏性や背中に生え揃う鋭い棘、そして強靱な顎による噛みつきを武器にキラアク星人が呼び寄せた宇宙最強の怪獣・キングギドラに果敢に挑み掛かるのだった。


本作では13年ぶりの銀幕復帰を果たし、結果ここでの目まぐるしい活躍が認められたか、後々の作品でもゴジラの相棒格に抜擢される躍進を遂げた二代目アンギラスを造型化しております。

足掛け5年の特撮大百科が威信をかけて送る超長期企画

【11大怪獣総進撃シリーズ】

の第10作目となる同オーナメント。
後半になるにつれ、製作に高い技術力が求められる怪獣が残され、それに比例する様に期待値の上昇も著しいものがありました。

もちろんそのピークに近い位置でリリースとなったこのアンギラスも言わずもがな。
かつての食玩版のゴジラオーナメント特撮大百科ver.2でも商品化されており、この時点でも秀でた良質ぶりを示しておりました。

が、今回新規で原型が造られた本作はまさにブランドの研鑚に積み重ねた歳月が物言う、圧倒的な造型のグレードアップを感動的なまでの鮮烈さで誇示。

全体的に独特の硬質感を纏うアンギラス。
その大きな要素の一つである、岩肌を思わせる体表の鱗も一枚ごとに丹念に表現。
首元や腹部に走る皺や弛みも、実物さながらのナチュラルさで模られ、野性味溢れる四足歩行の構えもばっちりとキマっています。



またアンギラスの頑強な雰囲気の要であり、最大のトレードマークとも言える背中の実に攻撃性高い甲羅。
二代目ならではの丸み豊かな形状や、そこに渦巻く様に配置された棘もそれらを鮮明に意識させる、緻密ここに極まれりの職人芸的再現度。

まさに迂闊に触れる事躊躇われる、言葉通りのキレ味鋭さを見事に体現しております。

……ですが、おそらくイベントを理由にこれまでになく予定を大幅にオーバーし続け、延々と待たされた挙げ句、「優しさ」の象徴たる会報すら次作の予告を出したまま何ヶ月も届かなくなった中、ようやく到着したと思ったら、不自然な窪みからも明らかに左脇腹の棘が一本足りない実にお粗末な事実。



無闇にキャストに修理を依頼したら二度と戻ってこないので、ここは何とも言えないもどかしさを抱く箇所となりそうです。


しかし甲羅に劣らぬシャープな棘が並ぶ鋭角な先端が印象的な尻尾も、曲線を描くしなりの繊細さで、色濃く生物感を演出しているのがよく分かります。



そして獣然とした凶暴さを滲み出していた初代と対象的な、柔和な構成で愛嬌が格段に増した精悍な頭部。
やや小ぶりとなった輪郭に、ちょっとしゃくれて親しみを覚える口元。
頭頂部に並ぶ6本の角もシャープな力強さを彩る見映えとなっています。

何より大きくクリクリッとしたまるで小動物の様な愛らしい瞳に、ふっくらとした頬と二代目アンギラスの緩さと勇ましさを兼ね備えた風格の精緻な造りこなしは、申し分なしの評価を持って絶賛したいです。

なお本作のアンギラスには恒例の《総進撃用ベース》も他との兼用と言う形になりますが、代わりに付属の巨岩ベースごとのディスプレイを必要とする、他とは僅かに毛色の違う仕様となっております。

ゴジラの相棒として大成を得た、その個性的な魅力を取りこぼしなく凝縮し
【11大怪獣総進撃シリーズ】
における、地球怪獣軍の大トリに恥じない仕上がりに満足度抜群のこれぞ二代目アンギラス造型の決定版です。

ちなみについ最近、正真正銘の最後を飾るあの超大物怪獣がいよいよリリースされたとか……。

すぐで半年、よかろで2年、審議審議で5、6年。

今回の一件も踏まえ、MEMBERSのシリーズ完結は地球と金星の距離より遥か遠そうです。

テーマ:特撮 - ジャンル:サブカル

  1. 2017/11/15(水) 00:04:54|
  2. ゴジラオーナメント特撮大百科
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吸血ダイモン 胸像



今回御紹介いたしますのはこちら。

徳間書店ハイパーホビー誌上限定品から映画「妖怪大戦争(68)」より

『吸血ダイモン 胸像』

です。


劇中、1751年に古代バビロニアのウル遺跡に侵入した墓荒らしによって4000年ぶりに復活を果たした、恐るべき吸血妖怪ダイモン。

その後ダイモンは獲物を求めて江戸時代の伊豆へと上陸。
同地を治める代官・磯辺兵庫の命を奪いその身体に憑依すると、立場を悪用して暴虐の限りを尽くす。

この横暴に怒りを覚えた油すましや河童をはじめとする、地元の妖怪達は誇りを賭けて果敢に挑みかかるも、ダイモンは凄まじい妖力と怪力であっさりと返り討ちにする。

やがて一度は勇敢な若侍である新八郎によって不覚を取り片眼を潰されるも、新たな依り代を得て更なる悪行を繰り返さんとする。

だが反撃を誓い奮起した日本妖怪達が再びダイモンの下に討ち入りを開始。
しかも今度は空から海から山からと、日本中の妖怪が無数に集結しダイモンとの最終決戦に臨む。

そしてダイモンも負けじと、分身の術でこれに応戦。
一進一退の大混戦の中、遂には自らを巨大化させ、その絶望的な格の違いを見せ付けるが如く日本妖怪を窮地に追い込むのであった。


本作では異国の地より日本に降り立つと、無辜の民や善良な妖怪達を欲望のままに蹂躙し、その極悪非道な立ち振る舞いに観る者を存分に震え上がらせた、同映画最大最強の敵役である吸血妖怪ダイモンを最終決戦時に披露した巨大化イメージで胸像化しております。

大映妖怪三部作の中でも最もヒロイズムに長けた作風で知られる「妖怪大戦争」。
それに合わせて登場する妖怪も従来に増して、愛嬌ある親しみやすい風貌となり、お茶目なヒーローとして当時の子供達の心を掴むに成功したと言えます。

その分妖怪の本領たる恐怖の対象を一手に引き受けたのが、映画オリジナルの妖怪であるこのダイモンに他ならず。
大魔神役で一世を風靡した、名優・橋本力氏の強烈な貫禄で誰もを圧倒する持ち前の眼力と鬼気迫る演技力が築き上げた、大映屈指の大物悪役に相応しい、無類の凶悪さゆえに際立つカタルシスもまた同映画の成功の秘訣と言えるでしょう。

胸像と言うスタイルの本作も、一点集中の特性を活かした険凄まじきダイモンの顔面が放つじわじわと迫り来る様なヒールな魅力を惜しみなく模るに、十分以上な説得力を持った良質な出来栄え。

異形としか形容出来ない、特徴的な形状をした頭部に走る幾筋もの血管の立体感は、持ち味の不気味な生々しさを顕著に演出。
ニヤリと裂けた口から飛び出た鋭い牙や、大きく突き出た鷲鼻もしっかりとした存在感を誇示する鮮烈な仕上がりとなっています。

しかしそんな邪悪さを迸らせる頭部で最大の見所となるのが、やはり実際に劇中でも重要なキーポイントな「眼」。



分厚い瞼の奥にて妖しくも強烈に迫って来る左目の眼力のインパクト抜群な表現ぶりは、まさに演者である橋本力氏の役者魂を限界まで投影したかの様な圧巻の凄絶さ。
対峙する相手をギロリと睨みつける獰猛な野獣を思わせる戦慄の眼差しも、問答無用の威圧感を見事な技巧で顕わとしております。

また潰された右目も健在な左目に劣らぬ禍々しさを発揮する、精細な描写が見て取れ、ダイモンの畏怖すべき威厳ある形相に絶大な見応えをもたらす箇所の一つです。



また後頭部の毛髪は別パーツで再現されており、躍動感ある緻密な再現が為されています。

胸部の表現も一部分ながら、眼を見張るきめ細やかな造りが行き届いており、見た目通りな洗練された堅強な骨太さを滲み出す質感もバッチリで、台座の優れた安定感共々さすがの上質性です。

更に全体の毒々しい色合いも、アクセントのよく効いた重厚な塗り込みとなっています。

ちなみに本作はやはりハイパーホビー誌上限定品である

『決戦!油すまし』

と組み合わせる事で、劇中のクライマックスシーンの再現も可能な、ファンには堪らない要素付き。
改めてこのシリーズもまた特撮大百科の元祖である事を実感させてくれる、実に嬉しい仕様として作品その物への満足度と併せて評価出来そうです。



先月の10月19日にプロ野球選手にして、上記の通りに大魔神や吸血妖怪ダイモンなどで唯一無二の眼力を世に知らしめた役者であられる俳優

・橋本力氏

の訃報が発表されました。享年83歳であられたそうです。

またもや昭和の特撮を代表される偉大な名優の御逝去。
一つの時代の更なる遠離りを覚える深い遺憾の思いと共に、湖を割った大魔神の如く力強い演技と眼力で、未来への特撮の道標を開かれた素晴らしき功績に心からの感謝と敬意を込めて、橋本力氏の御冥福をお祈りいたします。

テーマ:特撮 - ジャンル:サブカル

  1. 2017/11/10(金) 00:03:57|
  2. 妖怪大全鑑
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玉泉洞秘密基地のメカゴジラ



今回御紹介いたしますのはこちら。

ゴジラオーナメント特撮大百科シリーズから映画「ゴジラ対メカゴジラ」より

『玉泉洞秘密基地のメカゴジラ』

です。


劇中、富士山の爆発と共に現れ突如人類や仲間のアンギラスに牙を剥き始めたゴジラ。

しかしもう一体のゴジラの登場で、その正体はブラックホール第三惑星人が地球征服の為に差し向けたメカゴジラであった事が判明する。

やがて両者は激しい戦いを繰り広げ、ゴジラに深手を負わす事に成功するも、メカゴジラもまたヘッドコントロール早朝の故障で一時的に撤退を余儀なくされる。

その後メカゴジラの建造にも使われた、ブラックホール第三惑星人の拠点である沖縄の玉泉洞内の秘密基地に帰還させると、第三惑星人の司令官・黒沼は同所の秘密に勘付き探りに来た、宇宙工学の権威である宮島博士を捕らえメカゴジラの修理を強要。
愛娘を人質に取られてしまった為に、宮島博士もやむなくこれを了承するしかなかった。

そして修理を終え再起動したメカゴジラは、改めて邪魔者を全て排除し使命である地球征服を成し遂げるべく、秘密基地から飛び立つのであった。


本作ではゴジラによって思わぬ不覚を取るも、再び万全の状態を取り戻し、今まさに発進せんとその時を嵐の前の静けさの如く待つ、秘密基地内でのメカゴジラⅠの光景をジオラマ化しております。

秘密基地。
それは男の子なら一度は憧れ思い描く夢と興奮が詰まった魅惑の場所。
幼き日に誰もが空想の中で、または実際に各々の秘密基地を作り上げ誰にも邪魔される事なく、その自分だけの空間を楽しんだのではないでしょうか。

ロボット。
これもまた異論無く男の子の好きな物の筆頭に数えられる、一大ジャンルとしての根強さを世代を越えて示し続けています。

さらにゴジラ。
これも言わずもがなで、この怪獣王の名前を知らない男児などこの世にいないであろうと断言しても良いはずです。

そしてこの玉泉洞のシーンは、そんな男の子の好きな物を凝縮したまさに大人になって尚も心躍る感動忘れられぬ、お子様ランチの様なシチュエーションなのかもしれません。

特撮大百科の隠れた傑作群である建造ドックシリーズの最新作でもある本作も、その憧憬に満ち溢れたメカニカルな情景を、卓上サイズで克明に写し出しております。

中央部にて鎮座するメインのメカゴジラは、おそらく過去作の原型を流用改造した物と思われます。
しかしそれらは一番の違いとなるポーズの大幅変更のみに留まらず。
直立不動だからこそ更に引き立つ全体的な風格あるシャープさをより精彩に浮き彫りとした、各部のディテールの微調整や改良も多々見受けられます。
それが功を奏し、威厳に富んだ沈黙の立ち姿が醸す、同シーンでのメカゴジラが見せた独特の存在感の表現に一層の磨きを掛ける、秀でたグレードの高さを顕示しております。

また完成直後のスーツを使用したと言う撮影時の逸話も考慮してであろう、全身の金属質な眩さもますます冴え渡っており、メカゴジラの体表を構成するスペースチタニウムの鈍色な光沢をこれまでに増して鮮やかな表現で感じ取れます。



それゆえ造型ミスか、両腕の角度の締まりに欠けたバランスの悪さが目立ち、ある意味キャストの慢心が自然と形になって表れたのかもしれません。

一方でベースである玉泉洞秘密基地の再現度は非常に絶巧。
広々とした奥行きによる臨場感が織り成す、メカゴジラの背後に広がる岩壁の精緻な質感や、床の随所に配置された小道具の演出力はまさにジオラマの醍醐味を堪能させてくれます。



また足下の謎パーツを乗せたトラックは、自由な配置でさりげなくオリジナリティを加えられる特別仕様です。



更に岩壁の一部にほんのりと伸び広がる青色塗装。
これもまた劇中での始動直前の場面をしっかりと強調した躍動感の妙となり、静の雰囲気を出すメカゴジラの目元のギラつく輝きと併せて、感無量なこだわりが映える納得の趣向となっています。

ちなみにメカゴジラとベースは完全一体を謳いつつ、若干接着の甘さが否めませんが、それでも無理に動かしたりと取り外そうとするのは止めといた方が無難です。

厳しい意見も言いましたが、それでも満足度の高さは折り紙付きの良造型。
メカゴジラと言う希代のロボット怪獣が持つ、題材としての可能性をより深く追求した作品と言えそうです。

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  1. 2017/11/05(日) 00:31:01|
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