特撮大百科DREAMS

提供元C社の優しさ()とやら故に最新作の御紹介は基本困難としておりますが、業界屈指のクオリティとバイタリティを誇る【特撮大百科】シリーズから年代問わずランダムに選んでのレビューをメインとする個人的趣味全開のオタク系ブログです。毎月5の倍数日の更新を心掛けております。

地球の守護神ガメラ1996 高機動飛行形態



今回御紹介いたしますのはこちら。

ガメラ・大魔神特撮大百科DELUXEから映画「ガメラ2 レギオン襲来」より

『地球の守護神ガメラ1996 高機動飛行形態』

です。


劇中、ガメラに勝利するも仙台での草体による種子発射に失敗した巨大レギオンは、次の繁殖地と定めた東京を目指し進撃を開始。 

これを食い止めるべく自衛隊も総力を挙げて挑むが、全く歯が立たず次々と東京への防衛ラインを破られていく。

しかし仙台にて死んだと思われたガメラが、子供達の祈りを受けて復活。
地球の生態系そのものを滅ぼすレギオンを決して許す事なく、再びその前に立ち塞がる。

それでも巨大レギオンの驚異的な力に圧され尚も苦戦を強いられるも、自衛隊の援護によって幾度も窮地を救われる。

そして遂にガメラ最大の大技・ウルティメイトプラズマが巨大レギオンに炸裂!

断末魔と共に巨大レギオンは跡形も無く消滅し、ガメラと自衛隊の決死の活躍によって、地球は恐るべき侵略者の魔の手から守られた。

やがて取り戻した平穏を体現するかの様な晴れ渡った夜明けの大空を見上げたガメラは、その腕をヒレ状へと変えての高機動飛行形態と化し、両脚から白煙を噴き出しながら空高く飛翔。

共に戦った自衛隊員達も青空の彼方に去り行くガメラに感謝の敬礼を捧げ、静かに見送るのだった。


本作ではシリーズ屈指の強敵である宇宙大群獣レギオンとの激闘に勝利したガメラが見せた、感動的なラストシーンでの姿を再現しております。

様々な革新的試みで、特撮の歴史に一石を投じ、独創性溢れるガメラ像を築き上げた平成ガメラシリーズ。

中でもそれを際立たせたのが、まさに従来の回転ジェットイメージを覆す新しい飛行ガメラこと高機動飛行形態。

海亀を思わせる姿で空を舞うそのシュールな光景に、ファンも少なからずの衝撃を覚えましたが、劇中での非常に洗練された演出の妙もあり、今でも高い人気を保ち続けるガメラのフォームの一つと言えます。

そんな人気の高さや外観の特異性もあって、商品化に恵まれているのも有名な話ですが、そこから更に踏み込んでみせるのが特撮大百科。
キャラとしてのインパクトに、シチュエーションのドラマチックさを加えた目に見えての発想力冴え渡る差別化に、改めて只ならぬ職人魂込めたこのシリーズに心奮える感銘を抱かせてくれます。

シチュエーションを活かす本作らしい、他社製品のセオリーを無視した、飛行形態でありながら腹部を目立たせた意匠あるアングル。

それゆえ腹部の幾何学的な美しさが特徴である腹部の模様のディテールも、その精細な再現性には目を見張るもの折り紙付きです。



反対側に位置する甲羅も、平成ガメラらしいスタイリッシュな起伏を見せる形状や、研ぎ澄まされた硬質感を厚みの繊細さも伴わせた、実に精巧な出来栄えとなっています。

もちろん本作でのガメラの最も象徴となるヒレ状の両腕も、シャープな伸ばし具合に映える、圧巻の存在性を示す抜群のクオリティ。
表皮に浮かぶ皺や欠刻のキメ細やかさは、まさにヒレと言う同ガメラを語る上で欠かせぬ最たるパーツに、巧緻な生物感の表現に秀でた見映えをも十全に添えています。



戦いの終わりを色濃く宿しどこか穏やかな表情を浮かべる頭部。
若干両眼のバランスが大味気味なのは否めませんが、それでも尚損なわれる事なく造り込まれた精悍な顔つきは、見事の評価に尽きます。


そして本作ならではの大きな見所である、両脚より噴き出す白煙もポリストーンによる構成で、劇中で見せた迫力の疾走感をも忠実に形作っているのが、その勢いある造型と共に感動となって伝わってくる意趣深さです。

ガメラ特撮大百科では最多の作品数を誇るガメラ2ですが、その中の代表的一作に挙げても問題ない卓越した仕上がりを示すのは瞭然。
これぞ優れた技術力と秀でた着眼力の相乗効果の答えが、心地良く染み渡る傑作フィギュアだと言えそうです。
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テーマ:特撮 - ジャンル:サブカル

  1. 2018/02/15(木) 00:08:19|
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宇宙超怪獣キングギドラ1972



今回御紹介いたしますのはこちら。

ゴジラオーナメント特撮大百科シリーズから映画「地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン」より

『宇宙超怪獣キングギドラ1972』

です。


劇中、【世界子供ランド】を隠れ蓑に地球侵略を虎視眈々と進めるM宇宙ハンター星雲人。

その総仕上げとして、母星より呼び寄せられたサイボーグ怪獣ガイガン。
そして宇宙超怪獣キングギドラの二大宇宙怪獣は、M宇宙ハンター星雲人の拠点であるゴジラタワーから発する電波によって操られるままに本格的な侵略活動を開始。

手始めに東京に襲来すると、怒濤の火力で無惨に街を破壊し尽くし、地球人を恐怖のどん底に叩き落とす。

その後、この暴虐を阻止すべく怪獣島から駆け付けた、ゴジラとアンギラスとの地球の命運を賭けた史上最大のタッグマッチを展開。

月の瀬海岸のコンビナート地帯から、世界子供ランド建設地へと移動しながら激闘を繰り広げるガイガンとキングギドラは、チームワークを活かした残虐極まりない流血殺法でゴジラやアンギラスを相手に戦いを有利に進める。

更にゴジラタワーからのレーザー光線による援護も加わった事で、最早地球怪獣タッグは虫の息となり、キングギドラ達の勝利は目前となった。

しかし地球人の活躍でM宇宙ハンター星雲人ごとゴジラタワーが爆破され、電波が途切れた事で事態は一変。
コントロールを失ったガイガンとキングギドラは、チームワークも乱れ、遂には敵を前に仲間割れまで起こす始末。 

やがてそこを突かれる形で体勢を立て直したゴジラ達からの逆襲を許し、意趣返しとばかりの連携プレーによる怒濤の猛反撃に、切り返しの糸口すら掴めぬまま打ちのめされ、とうとうノックアウト。 

地球怪獣タッグに恐れを成したキングギドラはガイガン共々に這々の体で、宇宙へと逃げ去ってゆくのだった。


本作は新怪獣ガイガンを相棒に引き連れ、初代に続いて地球侵略の尖兵として、地球人やゴジラ達を襲撃。

これまでに無く宿敵ゴジラを窮地に追い詰め、宇宙超怪獣の呼び名が持つ威光を見せつけて、ガイガンに劣らぬ存在感を示した通称・二代目キングギドラの特撮大百科初の商品化となっております。

以前、今年の特撮大百科は宇宙超怪獣の時代になると予想しましたが、それを的中させるかの様に早くも登場となった、特撮大百科版キングギドラの最新作。

鉄は熱いうちに打てとは言いますが、まだユーザーの中で前作の総進撃キングギドラの興奮冷めやらぬ中での速攻リリースを成した本作は、まさに天下の台所に居を構える、キャストの見上げた商魂逞しさを反映した作品でもありそうです。

二代目キングギドラと言えば昭和シリーズ最後の個体にして、本来は
「キングギドラの大逆襲!」
のタイトルで、メインの敵怪獣を務めるはずながら、公開直前により集客のインパクトを求めて新怪獣のガイガンにその座を譲ったのは有名な話。
そしてそんなエピソードを象徴するかの様な、初代から着ぐるみを使い回され事による、全体のくたびれ感を特徴としております。

が、同オーナメントではそのくたびれ感を格好良さに昇華して、雄弁に訴え掛けてくる二代目独自の深みある持ち味。

実物同様にキャストお得意の前作の原型を流用アレンジした物と思われますが、従来以上の大幅改造はそれを感じさせぬ、新規作成と見紛わんばかりの造り映えを発揮しています。



経年劣化による荒々しくささくれ立った胴体の鱗も、ボロさではなく凄味を強調した再現でら、二代目になって更に磨かれた歴戦の強者の威厳を存分に演出。



もちろん真横、背後とどの角度から目を通しても、その白味混じりな金色の眩さに匹敵する程の輝きを見せる、匠の粋が込められた繊細なる再現度に抜かりは一切見当たりません。



やはり雄々しく広げられた巨大な翼も、バランス良いフォルムを含め、より年季を感じさせる皺の増し具合をきっちりと表現した、実にこだわりの冴えを見せる質感です。

力強く大地に二本足で立つポーズも、キングギドラの重厚感を堂々と魅せるまさに会心の佇まい。
アイデンティティとも言える、前方に突き出した三本の長くしなやかな首の勢いもキングギドラらしい、容赦ない威圧感を抜群に再現しています。



何より二代目である事を顕著にする、新造された各頭部も膨らみ目立つ鼻に、やや流線型になった角。
更に白目の割合が増えた事でより険しき目力を得た双眸と、特筆の独自性を丹念なるディテールで浮き彫りにしており、その仕上がりに最早非の打ち所はありません。

ちなみに本作のギミックとして、先に発売された

・ゴジラオーナメント特撮大百科シリーズ
『サイボーグ怪獣ガイガン1972』

・ゴジラオーナメント特撮大百科COMPLETEシリーズ
『怪獣王ゴジラ1972 ノックダウンver.』

とそれぞれ組み合わせて、劇中の1シーンの再現も可能な、相変わらずの過去作の有効活用を怠らぬ特別仕様となっております。

みんな違って、みんな良い。
キングギドラもまたその金言がピッタリと当て嵌まる事を、ひしと納得させてくれるこの二代目キングギドラ。

商品化の機会少なさもありますが、それゆえに後にも先にも同ギドラ造型の金字塔と語り継ぐに相応しい、優れた見応えが後押しする説得力に富んだ作品となりそうです。

テーマ:特撮 - ジャンル:サブカル

  1. 2018/02/10(土) 00:12:05|
  2. ゴジラオーナメント特撮大百科
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ゴジラVS陸上自衛隊 札幌市街戦【イベント限定再販】



今回御紹介いたしますのはこちら。

ゴジラオーナメント特撮大百科COMPLETEシリーズから映画「ゴジラVSキングギドラ」より

『ゴジラVS陸上自衛隊 札幌市街戦【イベント限定再販】』

です。


劇中、23世紀からやって来た未来人の手引きによって一度は歴史から消滅させられるも、思わぬ形で更に強大さを増して復活を遂げたゴジラ。

そして網走原野にて未来人の手先であるキングギドラと過激派の未来人を倒すも、まるで自身の運命を弄んだ人類そのものへの報復を始めるかの様に、今度は札幌の市街地を襲撃。

この侵攻を食い止めるべく陸上自衛隊も92式メーサータンクを主軸とした、大部隊で迎え撃つ。

しかしメーサータンクによる攻撃もゴジラに大きな効果は見られず、ゴジラは札幌テレビ塔を倒壊させ、夜の街を火の海に変えながら、地響きを立てて移動を続ける。

が、次の瞬間6万㌧ものゴジラの体重を支えきれず地下街が崩落。
それによってバランスを崩したゴジラも、派手に横転して身動きが取れなくなってしまう。

この事態をまさに千載一遇のチャンスと睨んだメーサータンク部隊は、ゴジラの頭部への集中攻撃で猛然と攻め立て決着を狙う。

だがその猛攻すらも、ゴジラの怒りをますます買うだけに留まり、倍返しの放射熱線によって部隊はたちどころに全滅。

札幌にて破壊の限りを尽くしたゴジラは、日本そのものを滅ぼさんとすべく東京を目指して進撃を続けるのだった。


本作ではキングギドラとの戦いの直後に繰り広げられた、札幌の街を舞台にしての、ゴジラと陸上自衛隊の激闘を再商品化しております。

シリーズ最大級の危機すら切り抜けた怪獣王ゴジラ。
そして最新鋭兵器を持ってこれに挑む陸上自衛隊。

夜の札幌を熱気で煌々と彩る緊迫感に満ちたシーンでもありますが、ここで最も大きな見せ場を作る活躍を示したのは、他でもないゴジラが踏み抜いた地下街そのもの。

数万トンを超える超ヘビー級の体重を持つ怪獣だからこそ発生した、地下にも開発の手を伸ばす都市部の構造を逆手に取ったまさかの落とし穴は、さしものゴジラも動揺を隠せなかったのは画面を通して明らか。

少なからずの人的被害も出ていたのは否めませんが、これは普段は蹂躙される一方な「街」の一矢報いたいと言う積年の思いが、人類の意図すら越えた執念のトラップとして表れた、実に稀有な例かもしれません。



そんな当時の観客もの意表を突いた屈指の名場面を切り取ってみせた本作ですが、右端に配置されたゴジラは

ゴジラオーナメント特撮大百科EX
『怪獣王ゴジラ1991』

の原型を流用。
劇中での腰元までずっぽりと嵌まり込んだ状況を忠実に描写する、絶妙な位置で切り取った半身造型であり、シーンに併せて体のバランスを反らし気味に傾け、手元のポーズにも変更を加えた躍動感あるアレンジは、まさに担当アレンジャーの良い仕事ぶりの如実な反映です。

またその周辺で崩壊し瓦礫と化した空間も、ゴジラの重量感を顕著とする圧巻の情景として仕上げられています。



対峙するメーサータンクや61式戦車も、ゴジラとスケールを合わせたミニサイズながら見劣りなき造型美を優れた精度で形成。
特にメーサータンクはこれ単体でも通じそうな洗練された品質です。

何よりそれに拍車を掛けるのが、砲身よりゴジラに向けて青白い輝きを放ち伸びる、クリアパーツで模られたメーサー光線のエフェクト。

メーサー光線特有の幾本もの光筋の複雑な絡み合いや、ギザギザとした形状の表現力はクリアパーツの透明度もあって、目を凝らす程にその威力と勢いをも忠実に伝えてくる精巧さ。

道路やゴジラ本体に色付けされた青白い照り返しや爆発パーツも、キレ味ある臨場感を演出しています。



やはりメーサーの照り返しが映える、真横に並ぶビル群も特撮セットのミニチュアらしさをビル間の間取りまで完璧に再現した、着眼鋭く味わい深い完成度です。

今回も再販リクエスト多い作品であった事を深く納得させてくれる、数年ぶりの待望叶えた入魂のジオラマオーナメントとなっています。

テーマ:特撮 - ジャンル:サブカル

  1. 2018/02/05(月) 00:11:48|
  2. ゴジラオーナメント特撮大百科
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マルメス、不忠者め!



今回御紹介いたしますのはこちら。

ゴジラオーナメント特撮大百科COMPLETEシリーズから映画「三大怪獣地球最大の決戦」より

『マルメス、不忠者め!』

です。


劇中、南アジアに位置するセルジナ公国の政府反対派に所属する暗殺団のボスであるマルメス。

かつてはセルジナ国王に仕えるが、後に裏切り短剣で刺殺。
更に正当後継者であるサルノ王女の暗殺指令が下り、日本に亡命中の王女も特別機諸共に爆殺する。

しかし日本に金星人を名乗るサルノ王女そっくりな記憶喪失の女性が現れた事で、自らも手下を引き連れ来日。
先々で女性を追い詰め、正体が行方不明の王女だと確信し、執拗に命を狙うもその都度予想外の事態に失敗し取り逃がしてしまう。

やがてゴジラとラドンの乱闘や、キングギドラ襲来による混乱の中、それに巻き込まれる形で手下は全滅するも、辛うじて生き延びたマルメスは尚もサルノ王女暗殺を遂行しようとする。

そしてとうとう協力者が怪獣達の激闘を見守っている隙に、1人離れた女性を狙撃。
その衝撃で崖下に落ちながらも途中で引っ掛かり、記憶を取り戻したサルノ王女や、捨て身で王女を守ろうとする進藤刑事にトドメを刺さんとライフルを構える。 

だが次の瞬間、キングギドラが放った引力光線の流れ弾によって、マルメスの真上で崖崩れが発生。

逃げ場のないマルメスを無数の岩石が襲い、断末魔の叫びを上げながら直撃した岩と共に谷底へと落下して無残な最期を遂げるのだった。


本作ではキングギドラと並んで同映画のヒール役を務めた、非道な暗殺者・マルメスの因果応報な末路をジオラマ化しております。

「変わり種」と言う言葉がこれ程になく似合う特撮大百科シリーズ。
まさに確立させた作風として、今日も予想の遥か斜め上を行く発想力を存分に奮っています。

そして数ある奇想天外な作品の中でも、格段の異彩を放っている一つに数えられるのが、間違いなく初にして唯一の商業品であろう、ファンの間でもこの映画を語る上で何かと話の種になる、伊藤久哉氏が熱演されたマルメスの落下シーン。

本来はかつてフィギュア王の誌上限定品として販売された

ゴジラオーナメント特撮大百科COMPLETEシリーズ
『ゴジラ対ラドン1964』

の、オマケオーナメントではありますが、そのタイトルも敢えて『マルメス断末魔』の様な無難を避ける、仇敵マルメスへの憎しみが込もったサルノ王女の悪態を選ぶ卓越したセンス。



しかもオマケでは異例となる、専用解説書まで付属する破格の扱いも作品のシチュエーションと併せて、メインの『ゴジラ対ラドン』以上の洗練さを備えていると言っても過言ではありません。

造型の仕上がりも、まさに決定的瞬間を捉えた迫真の情景を再現。
個人的には件の岩を抱き抱える(?)一瞬ならもっと良かった様にも思いますが、これはこれでマルメスの最期と真面目に向き合ったケレン味がよく出ているのが伝わってきます。

また断崖ベースも岩もマルメスも全てしっかりとしたバランスを取っての完全一体型になっている事で、見た目のハラハラとする不安定さを払拭した、抜群の臨場感を表現したポーズを物にしております。

マルメスそのもの造型もジャケットの裏側の色移りは少なからず目立ちますが、手の平サイズながらディテールは服の皺や靡き加減から髪質まで、やはり一つの作品として大いに評価出来る納得のグレード。



特に土汚れを意識した塗装や、非業の最期を迎えて顔中に広がる戦慄の表情も、演者の気迫を宿らせたが如き鮮明さをはっきりと見て取れます。



マルメスを奈落へと誘った岩も、作品の絶妙なアクセントを演出する、劇中の実物さながらの雰囲気をよく表現した精巧な出来です。

コンパクトに纏められた断崖ベースのきめ細かな情景力の高さも、本作での注目ポイントとなっています。

ゴジラシリーズの人物の悪役では高い知名度を得るマルメス。
その最たる象徴的シーンの再現となった一見ウケ狙いな趣向ある本作ですが、刮目すればこれもまた、その製作に至るに深い敬意と愛が不可欠である、と言う揺るぎない信念がひしひしと伝わって来る事請け合いです。




そしてそんなマルメスの魔の手からサルノ王女を守るべく死闘を繰り広げた進藤刑事役や、「ゴジラ(84)」で林田教授役を名演された、東宝の名俳優

・夏木陽介氏

の訃報が先日の1月19日に発表されました。

他にも様々な傑作と呼ばれる映画やドラマにも出演し、多くの人々から今も支持される実力派の俳優であられ、また東宝特撮の一時代を支えられたお方の御逝去は本当に残念な思いです。

この場ではありますが、名優・夏木陽介氏の御冥福をお祈りさせていただきます。

テーマ:特撮 - ジャンル:サブカル

  1. 2018/01/30(火) 00:15:28|
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大魔艦の宇宙獣人



今回御紹介いたしますのはこちら。

ゴジラオーナメント特撮大百科EXシリーズから映画「惑星大戦争」より

『大魔艦の宇宙獣人』

です。


劇中、太陽系から2万2千光年の彼方に存在する球状星団メシエ13の恒星ヨミ。
そこを拠点とする、恒星ヨミ第3惑星人は司令官ヘルの指揮の下、地球侵略を目的に巨大宇宙戦艦・大魔艦を駆使し、太陽系に進出する。

その中に体長3メートルを超える巨体の獣の様な風体をした怪物も、司令官ヘルの従順なボディーガードとして搭乗。

知能はあまり高くないが、大変好戦的な気質をしており、常に主である司令官ヘルの傍らに付きつつ、命令を受ければ敵に対して怪力とレーザー斧を武器に果敢に暴れ狂う。

地球を守るべく発進した轟天の乗組員ながら捕虜となってしまった、三好とジュンが脱走した際もそれを阻止すべく強襲。

相手からの攻撃を物ともしないレーザー斧による怒濤の斬撃で2人を追い詰めるも、一瞬の隙を突く三好からの電磁ナイフによる一刺しを胸に喰らい、それが致命傷となって使命果たせぬまま二度と立ち上がる事はなかった。


本作では多数の恒星ヨミ第3惑星人で構成された大魔艦乗組員の中でも、一際の特異さを放ち同艦の番犬的ポジションに着く、名もなき宇宙獣人を造型化しております。

当時空前大ヒットとなった、SF映画の傑作「スターウォーズ」への強いリスペクトを込めて製作された「惑星大戦争」。

そしてそれを顕著に表しているのが、やはりスターウォーズの人気キャラである、チューバッカのデザインをほぼ踏襲したこの宇宙獣人。

しかしこちらは全くの正反対な凶暴性を剥き出しにして主人公達に襲い掛かり、更に頭部には悪魔の如き2本の角を聳え立たせる事で、出番の少なさをフォローする迫力の印象感を明示。

まさに原点へのリスペクトの中に、東宝ならではの独自性による意匠で存在感を確立させた、同映画を象徴する名キャラクターであると言えます。

それでも知名度という点では決して奮わぬものの、その秘めたる真価を見出し敬意を持って形にするのが、やはりこのシリーズ。
本作もそんな本領を発揮する精度高きクオリティ。

侵略者の手先らしい悪の風格を漂わせる、真っ黒に全身を包む体毛。
獣人の形容に相応しいフサフサとした毛並みの揃い具合の再現力は、実際はレジン製ながら指先で梳けそうな程にリアルな質感です。



もちろん背後もバッチリで、体毛のツヤもよく表現されているのが分かります。

スーツアクターがプロレスラーの
・マンモス鈴木氏
であったのも有名な話ですが、それを投影する筋肉質な力強いフォルムの実物と遜色ない忠実さも必見です。

そんな威圧感抜群の佇まいから構えるレーザー斧を振り上げる豪快なポーズも、迫真の緊迫感で圧倒してくれます。



宇宙獣人が手にしているレーザー斧の仕上がりも、劇中にて太い柱を一撃で真っ二つにしてみせた、無慈悲に鋭い切れ味を鉄鋼部分の鮮烈な重量感を伴わせた、冴え渡る演出力。
特徴的な形状をした柄部分もちゃんと再現されており、嬉しいポイントとなっております。

画像の通りレーザー斧は取り外し可能なので、単体で重厚な作りを眺めてみるのも一興です。



毛深くも色濃い形相をはっきりと浮かべる頭部。
獰猛な眼差しでこちらを睨みつけてくる奥目や、感情読み取らせぬ真一文字に閉じられた分厚い唇と、まさに宇宙獣人の冷酷な雰囲気を克明に表現されています。
側頭部の2本の黄色い角も、同キャラをたらしめるアクセントとして、作品に絶妙な見栄えを成す筆頭の注目点です。

コアな品数を誇る特撮大百科においても、隠れた秀作と呼べる同オーナメント。
映画では1988年に恒星ヨミ第3惑星人からの襲撃を受けましたが、それから数える事30年目の今年にこそ紹介するに相応しい快作です。

テーマ:特撮 - ジャンル:サブカル

  1. 2018/01/25(木) 00:02:38|
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