特撮大百科DREAMS

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吸血ダイモン 胸像



今回御紹介いたしますのはこちら。

徳間書店ハイパーホビー誌上限定品から映画「妖怪大戦争(68)」より

『吸血ダイモン 胸像』

です。


劇中、1751年に古代バビロニアのウル遺跡に侵入した墓荒らしによって4000年ぶりに復活を果たした、恐るべき吸血妖怪ダイモン。

その後ダイモンは獲物を求めて江戸時代の伊豆へと上陸。
同地を治める代官・磯辺兵庫の命を奪いその身体に憑依すると、立場を悪用して暴虐の限りを尽くす。

この横暴に怒りを覚えた油すましや河童をはじめとする、地元の妖怪達は誇りを賭けて果敢に挑みかかるも、ダイモンは凄まじい妖力と怪力であっさりと返り討ちにする。

やがて一度は勇敢な若侍である新八郎によって不覚を取り片眼を潰されるも、新たな依り代を得て更なる悪行を繰り返さんとする。

だが反撃を誓い奮起した日本妖怪達が再びダイモンの下に討ち入りを開始。
しかも今度は空から海から山からと、日本中の妖怪が無数に集結しダイモンとの最終決戦に臨む。

そしてダイモンも負けじと、分身の術でこれに応戦。
一進一退の大混戦の中、遂には自らを巨大化させ、その絶望的な格の違いを見せ付けるが如く日本妖怪を窮地に追い込むのであった。


本作では異国の地より日本に降り立つと、無辜の民や善良な妖怪達を欲望のままに蹂躙し、その極悪非道な立ち振る舞いに観る者を存分に震え上がらせた、同映画最大最強の敵役である吸血妖怪ダイモンを最終決戦時に披露した巨大化イメージで胸像化しております。

大映妖怪三部作の中でも最もヒロイズムに長けた作風で知られる「妖怪大戦争」。
それに合わせて登場する妖怪も従来に増して、愛嬌ある親しみやすい風貌となり、お茶目なヒーローとして当時の子供達の心を掴むに成功したと言えます。

その分妖怪の本領たる恐怖の対象を一手に引き受けたのが、映画オリジナルの妖怪であるこのダイモンに他ならず。
大魔神役で一世を風靡した、名優・橋本力氏の強烈な貫禄で誰もを圧倒する持ち前の眼力と鬼気迫る演技力が築き上げた、大映屈指の大物悪役に相応しい、無類の凶悪さゆえに際立つカタルシスもまた同映画の成功の秘訣と言えるでしょう。

胸像と言うスタイルの本作も、一点集中の特性を活かした険凄まじきダイモンの顔面が放つじわじわと迫り来る様なヒールな魅力を惜しみなく模るに、十分以上な説得力を持った良質な出来栄え。

異形としか形容出来ない、特徴的な形状をした頭部に走る幾筋もの血管の立体感は、持ち味の不気味な生々しさを顕著に演出。
ニヤリと裂けた口から飛び出た鋭い牙や、大きく突き出た鷲鼻もしっかりとした存在感を誇示する鮮烈な仕上がりとなっています。

しかしそんな邪悪さを迸らせる頭部で最大の見所となるのが、やはり実際に劇中でも重要なキーポイントな「眼」。



分厚い瞼の奥にて妖しくも強烈に迫って来る左目の眼力のインパクト抜群な表現ぶりは、まさに演者である橋本力氏の役者魂を限界まで投影したかの様な圧巻の凄絶さ。
対峙する相手をギロリと睨みつける獰猛な野獣を思わせる戦慄の眼差しも、問答無用の威圧感を見事な技巧で顕わとしております。

また潰された右目も健在な左目に劣らぬ禍々しさを発揮する、精細な描写が見て取れ、ダイモンの畏怖すべき威厳ある形相に絶大な見応えをもたらす箇所の一つです。



また後頭部の毛髪は別パーツで再現されており、躍動感ある緻密な再現が為されています。

胸部の表現も一部分ながら、眼を見張るきめ細やかな造りが行き届いており、見た目通りな洗練された堅強な骨太さを滲み出す質感もバッチリで、台座の優れた安定感共々さすがの上質性です。

更に全体の毒々しい色合いも、アクセントのよく効いた重厚な塗り込みとなっています。

ちなみに本作はやはりハイパーホビー誌上限定品である

『決戦!油すまし』

と組み合わせる事で、劇中のクライマックスシーンの再現も可能な、ファンには堪らない要素付き。
改めてこのシリーズもまた特撮大百科の元祖である事を実感させてくれる、実に嬉しい仕様として作品その物への満足度と併せて評価出来そうです。



先月の10月19日にプロ野球選手にして、上記の通りに大魔神や吸血妖怪ダイモンなどで唯一無二の眼力を世に知らしめた役者であられる俳優

・橋本力氏

の訃報が発表されました。享年83歳であられたそうです。

またもや昭和の特撮を代表される偉大な名優の御逝去。
一つの時代の更なる遠離りを覚える深い遺憾の思いと共に、湖を割った大魔神の如く力強い演技と眼力で、未来への特撮の道標を開かれた素晴らしき功績に心からの感謝と敬意を込めて、橋本力氏の御冥福をお祈りいたします。
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テーマ:特撮 - ジャンル:サブカル

  1. 2017/11/10(金) 00:03:57|
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